第9回議会報告
(平成14年9月定例議会)
 
今回の議会報告は新しい町づくりに挑戦してきました。
一年生議員、私の4年間の活動報告です。
T.政治とは愛。
 町民一人一人の幸せを真に願うところに道は開けるし、万策も必ず見出せるもの。
政治に奉職する者はすべて町民の先頭に立ち、町民一人一人の幸せのために汗を流し奉仕してやまない人間でなければならない。
 政治は愛、これからも日々努めて参ります。これが私の政治哲学です。

U.この4年間、私が取り組んできた仕事。

1. 役場が変わらなければ町は変わらない。
先ず、元気な挨拶から役場を変えていこう!!
イ) 役場窓口は明るく、元気な挨拶をする。
ロ) 窓口のカウンターの机を低くし、お互いに椅子に座って、目線を合わせ用談をする。
ハ) 応対はテキパキ、仕事はスピーディーに。
ニ) 1階に意見箱を置き、町民の声を町政に反映させる。

2. 人事、組織の運用に発想の転換と、職員の意識改革を。
役場の職員一人一人が変わらなければ、町は変わらない。
イ) 従来のタテ割り型行政から、各課が協調、連携する行政への転換をはかる。
ロ) 若手プロジェクトチームをつくり、横の連携を重視した勉強会を実施し、個々の能力アップをはかっていく。
ハ) 長期滞留の人事を排除し、人事の交流をはかり、常に職場内に緊張感をもたせる。
ニ) 職員一人一人が、自分の仕事に対し、誇りと責任をもてるような職場をつくりあげていく。
ホ) 一人一人の職員が、奉仕の喜びを感じとり、感謝の気持ちをもって、町民に接することができるような人間教育を継続実施していく。

3. 役場のお金は、町民の血税。大切に使って下さい。
政策評価制度が取り入れられ、事業の評価と検証が可能となりました。
 役場は町民の税金を含めて200億円のお金を動かしていますが、お金がどう使われ、どんな成果をあげたかを検証する、チェックとフォローの体制が不備でした。この点の改善を強く要請して参りましたが、ようやく平成13年度の予算の執行から、政策評価制度が実施され、お金の使い方のチェック検証ができるようになりました。
 次は、町の予算書を誰もが理解できるような分かりやるい予算書にして、全過程に配布するよう要請しております。

4. 倫理道徳の町づくりの実現へ。
今までの知育偏重の教育から道徳重視の人間教育を実施するよう要請しております。
今の世の中、嘘が多すぎる。政治家はスキャンダルと金のごま化しが平気でまかり通るし、企業のトップ、法曹界から教育家まで、日本をリードしていく一流といわれる人達が、嘘を平気で言うし、ばれれば「スミマセン」と頭を下げる。
日本に倫理道徳はなくなったのか。地方の名も知らない町、志免町から復活の明かりを灯したい。志免町を志の高い町へ。
イ) 先ず、大人が勉強し、子どもたちの手本となれるよう努力する。
地域集会、町内会等の集まりに講師を招き、先ず大人から倫理道徳の学習をする。
ロ) ほめる町づくりの推進。子どもからお年寄りまで、世のため人のために、コツコツと努めてきた人を顕彰する。
学校単位で小さな善いことをした子ども生徒を、善行賞でどんどん表彰する。
ほめて育てる。子どもたちのいいところを発見し、ほめて伸ばしていく。
※ 人の欠点を見つけ、あばきたてては喜んでいる情けない時代になった。
他人の長所をみつけほめてやり、伸ばしていく町の実現を。

5. 地域の身近な身の回りの問題の解決にも努めて参りました。
イ) 道路の補修改修工事の実施。
凹地、道路わき側溝の破損、道路の穴、亀裂。
ロ) 水路、溝の清掃、改修工事の実施。
汚泥、ゴミでつまったところ、異臭、掃除を。
溝にふたをして安全な歩道に。
ハ) 街灯、防犯灯で通路を明るく。
大きくなりすぎた木の枝落としや伐採。
ニ) 老人のための緊急通報システムの設置。
段差の解消、安全対策。
ホ) 緊急時の折の公園又は、広場の駐車場としての活用。
ヘ) 地域の交通標識等の常時点検と補修。
ト) 20戸水規制の撤廃への提言。
※ 行政の対応が早くなりました。見違えるように改善がすすんでおります。
  有難う。
V.志免町を取りまく環境が大きく変わっている。的確な判断で素早い対応、対策を

1. 新福岡空港建設問題
現在の福岡空港を廃港にして、新宮沖の海上を埋め立て、新しい空港をつくるという案が、県及び地元財界から提案され、新空港の是非について審議されております。理由は、今の空港が狭くなり、限界にきているという事です。
イ) 手狭になったといわれる根拠資料が空港を移転する推進派のもので、信用しがたい面が多い。第三者の調査が必要。
ロ) 8,000億円とも1兆円ともいわれる巨費を、国、県、地元がどう負担するか明示されない。跡地の利用についても具体的対策もないまま、新空港移転の話がすすめられている。呆れるほどの無茶な話し。
 現在の空港が手狭であれば(現在はまだまだ余裕あり)、北九州空港、佐賀空港と連携補完しあうことで充分な対応が可能。北九州も佐賀も一緒になって対応することを切望している。福岡は北部九州、或いは九州全土の経済を浮揚させ、リードしていく責務をもつし、福岡独り勝ちは絶対あってはならない。
ハ) 志免地区に与える影響はどうか。30年前に新幹線の博多駅が、堅粕寄りに、500M後退移転することになった。人の流れ、車の流れが一変し、天神一極化がすすみ、今以て呉服町から東の地域が浮揚できない状況を見るとき、空港移転が、空港及び周辺地区の空洞化につながることを深く危惧するものです。
現在の価値ある空港をつぶし、1兆円に近い巨費を投じてまでして、新しい空港を作る必要は絶対にない。北九州空港、佐賀空港と共同して対応することで空港需要には充分に間にあう。

2. 超大型商業施設の出現。(粕屋町敷地)
志免町役場の目と鼻の先に、役場が8(ケ)スッポリ入る広い敷地に、九州最大級のショッピングセンターが、来年の3月に着工し、2004年の夏に開業することになりました。総工費は150億円といわれています。
久山町のトリアス久山と、どちらかがつぶれるまでの競争となることは明白です。
 志免町の商店に与える影響はどうか。専門家による調査分析をもとに、志免町としての対策を早急にたてる必要があります。商店は町の中核であり、地域のくらしを守る番人です。一軒たりともつぶしてはならない。
 行政は、緊急対策本部をつくり、行政、商店、地域住民、三者一体の話しあいをもち、対抗策をたてるべきです。商業施設の進出に伴い、もう一つの問題は、外環状線の交通対策の問題です。
 志免町は、大型商業施設への通路となります。事故、犯罪、暴走族等に対する、早急の対策を講ずるべきです。
 以上2点とも緊急を要する問題です。行政の対応の早からんことを切望する。

3. 介護施設、特別養護老人ホームの設置と経過報告
 志免町の特別養護老人ホーム入居者は現在45名で、やすらぎの郷入居者6名を除いて39名の方は、町外の施設を利用されております。遠隔地では、佐賀市、津屋崎、玄海町を利用されております。しかも、特別養護老人ホーム入居したいが空きがないために待機されている方は、志免町で32名もおいでになります。
 今年も、特別養護老人ホーム設置申請が、県に出され、目下審査を受けているところです。先般から、一日も早く志免町に特別養護老人ホーム設置をして欲しいと、3,217名の署名嘆願書を頂きました。
 早速、町長、議長と一緒に県庁を訪問し、手渡しました。大勢の署名に、県の担当部長、議長共々驚き陳情の重みを深く受け止めます。との発言を得ております。
 現在、国会議員、県議員の方々の応援も得て、承認の手応えも感じております。
 あと一歩です。頑張ります。

4. 合併の問題
現在、議員で全員協議会を設置し、@志免町単独の道、A福岡市への編入、B粕屋郡内、他町との合併、の三通りについて、メリット、デメリットを中心に資料にもとずく検証と討議を重ねております。年内には、皆さんの参考になる資料がお届けできる予定です。
 合併問題をスタートさせる前提として一番大事なことは、私たちの志免町が、どんな町で、どんな町をつくりあげたいと願うのか。目標、ビジョンを実現できるのかを判断すべきである。金銭的面のみメリット、デメリットの論議は間違いである。

 以上四点が、早急に志免町の決断を要する問題です。対応の遅れ、判断の誤りは子孫に大きな禍根を残すことになる。

☆ 平成14年度9月定例議会での一般質問の要旨です。
志免町経済の活性化へ新しい挑戦を。

 今までの行政はお金を集めて使うことに集中してきたが、これからの行政は、町民一人一人の暮らしを守り向上させていく事が、行政の使命と変わっていくべきである。小泉内閣が1年と半年すぎてやっと国民のくらしを守るために、景気の回復とデフレ対策で3兆円以上の公金を又々銀行の不良債権の回収に充てる。今までの失敗も懲りず、同じことの繰り返し。
 経済が動くには、人、モノ、金、の三つが動かねば何兆円の注入も死に金となる。

  ◆ 人 → 依然として倒産、リストラは減らず、実業率は5%の大台のまま、
    働きたいけど仕事がない。痛みはあっても、新規雇用の見通しは全くない。

  ◆ モノ → ものを作っても海外のものに価格面でかなわない。設備投資し
    たいが、銀行はお金を貸してくれない。動きようがない。

  ◆ 金 → 銀行は我が身を守るのに精一杯。本来の銀行の責務は放棄の状態。
    株は最悪8,000円台、これでは日本経済は沈没する。

 今は苦しいが、あと2年たったら、3年たったら、皆の暮らしはこうなるという行き先も示されない、教えもない。こんな中で、お金を使いなさい、設備投資もしなさい、ものもどんどん作りなさいと言われても、そんな気になれますか?
 今、一人一人の個人にとって大事なことは、安心して働ける職場につきたい、安心してお金が使え、安心してお金を預けられるような、先の見える世の中にして欲しいと願うばかりです。
 今は国もお上も当てに出来ません。とすれば、町のことは町のみんなで力を合わせて解決していくことです。行政と議会は一体となり、志免町の経済を活性化させ、町民の暮らしに寄与出来る万策を見出し、行動に移さなければならない。

◎ 志免町の経済に奇跡を起こすための四つの万策を提言いたします。

対策その1
1. 行政は就職相談窓口を一階に設け、新規の雇用先の開拓にあたる。
  (志摩町失業者の救済を)
イ) 行政の委託先の事業所へのパート採用のお願いをする。
各課は委託先をチェックし、新規雇用のお願いをする。
                   (326事業所で16億円)
ロ) 町内の発注先の企業に臨時採用のお願いをする。
ハ) 介護施設関係の町内建設に際し、町内在住者のヘルパー採用、事務職採用を必ずお願いする。
ニ) 総合福祉センターの掃除、その他の仕事はすべて高齢者、または柚の木学園関係者の採用を優先する。
ホ) 町内の臨職、パートの一般職については、ワークシェアリングを取り入れる。
ヘ) 花づくり、清掃等、高齢者の働き先を優先斡旋する。できるだけ大勢の方を参加させ、健康づくりにも貢献するよう指導にあたる。

 シルバー人材センター同様の就職相談窓口を設け、町民の就職へ努めよ。これからの行政のあるべき姿。町民の痛みを軽減する努力を切望する。
対策その2
2. 新しい民間の介護施設が、地元に元気を与え地元経済の活性化へ大きく貢献する。
 (志免町の人とモノが動く)
イ) 11月1日、栄光病院の隣に介護福祉施設「いやしの家」が竣工、オープンとなりました。グループホーム(27名利用)、デイサービス(50名利用)高齢者向け賃貸住宅(9戸)、総工費3億2千円。
 「いやしの家」で働かれる方達は事務職、ヘルパー等、志免町在住者を優先採用。当施設には厨房があり、米、味噌、醤油から食材のすべて地元の商店を利用する。メンテナ、出入り業者等についても地元業者を優先する。
 たった一軒の施設が測り知れない大きな経済効果をもたらす一例です。
 行政は一銭も出さないで、固定資産税、働く人達からの税金も徴収出来ます。その上、今まで町内に施設がなかった為に、他町に流れていた年間2億円の介護サービス費が施設の収入となり、地域に老後の安心をもたらす上に、行政には税金、働く人には収入と、大きな貢献をしている事を理解すべきです。
ハ) 他に現在、県に申請中の介護福祉施設は総工費15億円、建設の広さは7階延べ2200坪。事務職ほか職員80名、介護サービス利用人員180名で年間の介護サービス費総額は7億5千万円。他町に流れていた介護サービス費が施設に落とされ、町の税収、職員の給与となって返されるのです。志免町の高齢者に測り知れない安心を与えた上、こうした経済効果を考えるとき、介護福祉施設が志免町の経済活性化に大きく寄与することをご理解頂けたと思う。
対策その3
3. 志免町のお金は志免町で使う。町民運動の展開を。(志免町の金とモノが動く)
志免町の役場から毎年200億円以上のお金が職員の人件費や委託先業者、建設業者等に仕事の代金として支払われています。他に志免町の全世帯の年間総収入は1,025億円(平成10年度)になっています。志免町の役場の200億円と、各家庭収入1,025億円を合わせた1,225億円の大部分が志免町で消費されたら、m地の経済は一変します。元気になります。
 たばこ税が事実を物語ってくれます。平成14年のたばこ税の収入は1億6千9百万円、平成13年のたばこ税の収入は2億8千7百万円。10年間で1億1千8百万円もの税の増収となり、行政に大きな貢献をしております。これは志免町の喫煙者が志免町でたばこを買ってくれたおかげです。博多の町や他町で買われても、志免町には一銭の貢献もありません。
 志免町のお金が志免町で使われることが、町の経済を守り、活性化させる原点なのです。
対策その4
4. 志免町の発注する工事のお金が、志免町の業者、商店に落とされるよう行政は、チェックし、指導すべし。
☆ 平成14年度の志免町の発注する主な工事及び、落札の金額
@総合福祉施設建設工事(平成14年〜15年) ・・・・・ 27億5,625万円
  〃 〃のよう壁工事 ・・・・・ 1億3,177万円A
役場内バリアフリー工事 ・・・・・ 6,121万円
B志免中、東中の給食棟工事 ・・・・・ 11億4,610万円
C東中大規模改造工事 ・・・・・ 1億1,235万円D
下水道工事 ・・・・・ 7億8,780万円
合 計    5件  49億9,548万円
 平成14年度の工事関係に投入されるお金は50億円にのぼる。大変大きな金額です。(久山町の一般会計は40億円ぐらいです)
 既に、落札業者も決定し工事も始まっておりますが、可能な限り志免町の業者、商店を使うことと、失業者を一時的にも使って貰えるよう、落札業者に働きかけるべきである。 
 50億円は志免町、町民から徴収してきた税金です。志免町の業者、商店を通じ町内に落とされるように業者の指導にあたるのは当然であり、さらには工事終了後町内に落とされたお金が幾らかチェックし、公表できる体制をつくって頂きたい。
 地元業者、商店(資材機具)に元気のでることが、町の経済活性化の鍵をにぎる。

以上、対策として4つの実践事項を提言してきたが、難しいことは一つもないし、行政には一銭の負担もかけない。竹中の大学教授でなくても、塩じじいでなくても本気になって町のこと、町民のことを考えるとき、町を活性化させる材料は、私たちのまわりに幾らでもある。要は、やる意欲と熱意にかかっている。
 行政の勇気ある行動を切望する。