第18回 議会報告 |
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あけましておめでとうございます。今年も微力ですが一生懸命働かせて下さい。
頑張ります。
今回の議会報告(第18回)は次の2点に焦点をしぼり、私の所見を交え、報告致します。 |
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目 次 |
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[1] |
糟屋6町合併、白紙へ。 |
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粕屋、久山両町議会の「法定合併協議会の設置」否決。 |
[2] |
財政再構築プラン、5ヶ年計画。 |
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あと2年、90億円の予算達成へ。 |
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[1] |
糟屋6町合併、白紙へ。 |
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粕屋、久山両町議会の「法定合併協議会の設置」否決。 |
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1. 糟屋6町合併の推移 |
平成11年4月にスタートした「平成の大合併」は、3,232あった市町村が
1,804へ激減(44%減)という大きな成果をあげた。
引き続き平成17年4月より平成22年3月の5年間は、合併新法のもと、
さらに市町村の合併が進められることになった。
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平成18年4月 |
……… |
糟屋6町(志免、宇美、須恵、篠栗、久山、粕屋)が県の |
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合併構想対象に位置づけられる。 |
平成18年10月 |
……… |
6人の町長、粕屋6町合併研究会を発足。 |
平成18年12月 |
……… |
(1) 6町の枠組みで、合併新法の期限内(平成22年3月)に合併を目指 |
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(2) 平成19年9月議会にて、法定合併協議会の設置の議決
を得る。(後に9月議会は12月議会に変更) |
平成19年1月 |
……… |
「糟屋6町合併研究会事務局」を設置。 |
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各町より1名職員を派遣。資料作成に着手。 |
平成19年6月 |
……… |
「糟屋6町町づくり構想」資料作成。 |
平成19年7〜8月 |
……… |
6町合併説明会、始まる |
平成19年12月 |
……… |
12月21日、法定合併協議会設置に関する議案が糟屋 |
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6町で提案され、志免、宇美、須恵、篠栗の4町は可決
粕屋、久山の両町は否決 |
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「法定合併協議会設置の可否」 |
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賛成議員 |
反対議員 |
結果 |
志 免 町 |
8人 |
7人 |
○可決 |
宇 美 町 |
13人 |
2人 |
○可決 |
須 恵 町 |
13人 |
0人 |
○可決 |
篠 栗 町 |
6人 |
5人 |
○可決 |
粕 屋 町 |
8人 |
9人 |
×否決 |
久 山 町 |
3人 |
3人 |
×否決 |
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2. 法定合併協議会(法定協)とは |
糟屋6町が合併して、どういう町をつくるのか、ヴィジョンを明確に示し、
合併の情報や青写真を提供する。住民は開示された情報、資料をもとに
合併の可否を決定する。法定協イコール合併ではない。
糟屋6町の合併は他に例をみない画期的な18万都市誕生の大型合併と
期待されたが、ヴィジョンも示されないまま議会の否決で
反故(ほご)にされたことは、一人の住民として甚だ残念に思う。
(一縷いちるの望みは、粕屋、久山の両議会が、再度「合併協」の議案を提出
復活させ得るか、否かにかかっている。) |
3.糟屋6町合併の意義について考える |
糟屋6町合併は住民のためのものであり、子どもや孫たちへの最高の贈り物と考える。 |
@ 糟屋6町合併は更なる進化の転換点。 |
6町は夫々町へ昇格してから50年を経過する。 |
町への昇格時期、 |
志免町 |
(昭和14年4月) |
宇美町 |
(大正9年10月) |
須恵町 |
(昭和28年4月) |
篠栗町 |
(昭和30年4月) |
粕屋町 |
(昭和31年9月) |
粕屋町 |
(昭和32年3月) |
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大正、昭和、平成の激動のなか、発展を続け、今に至る。
しかし、この50年の政治、経済、社会の動きは速い、速すぎる。
6町合併はこのスピードと変革に対応できる体制をつくり、
更なる発展をしていくための手段であり、転換点である。 |
A 6町合併、18万人都市誕生、新都市名は東福岡市(仮称) |
18万都市ともなれば、幹線道路、河川、地下鉄延伸、福岡空港問題、等々、
福岡市長、県知事と対等の意見交換、交渉力、対応力等が必要となるし、
18万都市として内外にわたり、強い影響力を発揮できることになる。 |
B 糟屋6町合併の財政効果 |
イ) 429億円の削減財政効果 |
町長、特別職、議員、職員の合理化、スリム化に。
リストラの削減効果(平成22年〜37年の16年間)は累計429億円の巨額にのぼる |
6 町 |
現 在 |
合併後 |
減 員 |
削減費用 |
町長、特別職 |
18人 |
(15人) |
(15人) |
30億円 |
職員 |
935人 |
(242人) |
(242人) |
134億円 |
議員 |
34人 |
(53人) |
(53人) |
28億円 |
行政委員分 |
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16億円 |
人件費の削減 |
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208億円 |
物件費の削減 |
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193億円 |
補助費の削減 |
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156億円 |
交付金の減額 |
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-128億円 |
6町合併による削減(平成22年〜37年) |
429億円 |
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ロ) 6町が合併新法で合併した場合の県、国からの財政支援 |
A. 合併推進債 |
6町間の道路、橋の整備、保育所、子育て支援施設の建設。
(例)推進債対象事業
10年間300億円が必要の場合、90%の270億円の融資
が受けられ、そのうち60%の162億円と300億円の10%
の30億円、即ち、300億円の事業のうち、現場の負担は、
162億円+30億円=192億円 で済む。
B. 国の特別交付税の支援
50億円〜150億円の財政支援が見込まれる。
C. 県の特令交付金の支援
財政支援は6町合併で合併新法期限内に限られる。
スリム化による削減財政効果や、国、県からの財政支援など、一町ぐらいの
行財政改革では及ぶべくもない巨額の支援を受ける。
新都市発展の起爆剤として活用できる
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4.「粕屋はひとつ」6町合併は、私の夢。「若し6町合併で18万人の新しい東福岡市
(仮称)が誕生したらこんな町にしたい。」 |
@長寿を心配する社会から、長寿を喜べる社会へ。
イ) 80歳以上者は長寿のご褒美、介護費、医療費は無料とする。
ロ) 75歳以上者、身障者への貸付制度により安心の生活を守る。安心基金
100億円制度の創設。
A 格差をこえ、少年の夢を育てる社会へ。
高校以上の進学の夢、個性を伸ばす専門への道の夢。
少年の夢をかなえるため100億円の育英基金の貸付制度を創設。
B アジア各国の青年の人材育成に貢献。
留学生受け入れの学校の創設、国際貢献するまち。
高齢者の笑顔、夢へ立ち向かう少年、アジアの人材育成へ貢献。単町ではムリで
も6町ならできる。「高齢者をないがしろにし、少年の夢さえかなえさせられない
国は滅びる。」 一つの都市の改革が日本の自治体を変え、社会を変える原点になる。
(一波は万波を呼ぶ。)
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〔2〕 行財政再構築プラン5ヶ年計画進行中。 |
健全予算90億円の必達。 |
心配ないと言われてきた町の財政状況が怪しくなってきた。歳出の増えに歳入が追いつかず、
不足分を基金の取り崩しで補ってきたが、基金の底が見える状況。早急に90億円の
健全予算内に収めなければならない。格段の努力を要す。
行政は褌(ふんどし)を締め直して取り組め。 |
1.平成19年度、80自治体、赤字転落か。 |
総務省の税収の見込み違いで、自治体混乱。 |
「地方債で自治体の赤字の穴埋めをしてはならない。」と法律で禁止されている。
平成19年度は景気の減速により、地方税の収入が当初見込みを大幅に下回り、
基金で補うことのできない自治体は赤字転落となる。赤字を埋めるため、
地方債の発行を求める自治体は80に及んでいる。都道府県では、山口県、長崎県、
大分県、など15県政令指定都市では、福岡市、など7市全国市町村では、58市町村
赤字穴埋めのための地方債発行の承認を得るには地方財政法改定案が
3月末日までの国会で承認されなければならない。もし不承認となれば、
実質赤字比率(一般会計に占める赤字の割合)が、県は5%以上、
市町村は20%以上が、財政破綻団体の指定を受けることになる。
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2.5年後には赤字転落危機 |
毎年5億円の基金の取り崩し。
当初予算を90億円以内に収束、に全力を。 |
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平成17年度 |
平成18年度 |
平成19年度 |
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当初予算 |
95.0億 |
935.7億 |
95.6億 |
⇒当初枠90億 |
基金の取り崩しの金額 |
6.8億 |
5.5億 |
5.9億 |
⇒基金0円 |
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3.基金の底が見えてきた、基金残高32億円(半減) |
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平成13年度 |
→ |
平成17年度 |
平成18年度 |
平成19年度 |
基金残高 |
60.30億円 |
→ |
41.30億円 |
38.13億円 |
32億円 |
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4.健全財政90億円の必達の鍵は、歳出財源6億6千万円の削減。 |
@ 3年間の実績 |
人件費抑制以外は大幅な遅れ。(広報にて進行状況を開示) |
平成17年度〜平成21年度、削減数値 |
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財源の削減 |
平成17.18.19
3年間実績 |
達成率 |
イ.人件費総額の抑制 |
2億1千万円 |
2億300万円 |
96% |
ロ.補助金見直し再構築 |
2億5千万円 |
1億500万円 |
42% |
ハ.事務事業の見直し |
1億 |
1500万円 |
15% |
ニ.歳入確保、特会見直し |
1億 |
0万円 |
0% |
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6億6千万円 |
3億1800万円 |
48% |
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A 嫌われる町長たれ |
今までは歳入の不足分を基金(貯金)で補ってきたが、いつまでも持つ筈がない。
一刻も早く基金に頼らない予算を組む事が最大の課題である。90億円予算は
基金に頼らないギリギリの予算である。新年度(平成20年度)予算の編成に当っては、
ニコニコ町長から嫌われ町長となり、心を鬼にして90億円予算へ尽力されたし。
特に歳出財源6億6千万円の削減は努力目標ではない、生き残りをかけた改革数値
であることを承知されたし。
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〔参考資料〕 |
自治体への財政(借金、赤字)のチェックが一段と厳しくなる。
「自治体財政健全化法」総務省発表。 「隠れ借金」早期発見。
平成19年度決算から仮適用、正式には平成20年度の決算から
都道府県、市町村全てが対象となる。
イ) 実質公債費比率
借金返済額の占める割合。県、市町村とも同じ基準。
借金返済 |
= |
% |
25%以上 |
⇒ |
早期健全化団体 |
━━━━━ |
|
|
|
自治体収入 |
35%以上 |
⇒ |
財政再生団体 |
借金返済 25%以上 ⇒ 早期健全化団体
= %
自治体収入 35%以上 ⇒ 財政再生団体
ロ) 実質赤字比率
一般会計に占める赤字の割合 5%以上 ⇒ 都道府県
20%以上 ⇒ 市町村
ハ) 20%以上 ⇒ 市町村 15% ⇒ 都道府県
水道、国保の赤字を含んだもの 30% ⇒ 市町村
ニ) 将来負担比率
将来予測される借金の負担割合
イ)から ニ)のうち、1つでも該当すれば指定を受け、総務省の管理下に入る |
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